九星気学の最大の目的は、良い方位を取り、運を開くことです。
そのためには良い方位(吉方位)だけでなく悪い方位(凶方位)も正しく認識し、不用意に悪い方位を取らないようすることも大切です。
このページで吉凶方位の種類とそれぞれの効果について確認しましょう。
五黄土星が回座している方位を「五黄殺」(ごおうさつ)といいます。
五黄土星は別名「帝王の星」とも呼ばれており非常に大きな力を持っています。この五黄土星には「全てを土に返す」つまり「腐敗させる」という強い働きがあり、五黄土星の方位を犯すと強い災いや長期にわたる災いがおこります。
この方位へ行動は自ら災いを招いてしまう結果となるため、どのような理由であっても避けるべき方位です。
五黄殺と共に2大凶方位と呼ばれます。
五黄土星が回座している方位の反対側にある方位で「暗剣殺」(あんけんさつ)といいます。
読んで字のごとく、暗闇から突然剣で切りつけられるような予期せぬ災いが降り掛かってきます。自らの過失によって災いが起こるというよりは、突発的な病気や事故といった防ぎようのないトラブルに見舞われます。
五黄殺と同様に避けるべき方位です。
年盤~時盤において、十二支の位置と反対側の方位です。
「破」は破壊や破れるという言葉を連想するように、十二支のもつエネルギーが反対側から漏れ出してしまうイメージです。
この方位を犯すことで、これまで積み重ねてきたものが崩れてしまったり、体調を壊すなどの災いがおこります。
年盤では「歳破」(さいは)、月盤では「月破」(げっぱ)、日盤では「日破」(にっぱ)、時盤では「時破」(じは)といいます。
方位盤上の九星が、本来の定位置(後天定位盤上の位置)とちょうど反対側に回座している方位で、「定位対冲」(ていいたいちゅう/じょういたいちゅう)といいます。
一白水星を例に考えてみましょう。一白水星の定位置は北です。北のちょうど反対側といえば南になります。
つまり、一白水星が南に回座している方位盤では、南方位が定位対冲となります。
定位対冲の扱いについては流派によって様々な解釈があるようです。八雲院では、万全を期するという意味でも掲載するようにしています。
自分の本命星が回座する方位を「本命殺」(ほんめいさつ)といいます。
特に身体に関わる災いが起こりやすい凶方位です。
突然の体調不良や怪我、持病の悪化などに注意が必要です。
自分の本命星が回座する方位と反対側の方位を「本命的殺」(ほんめいてきさつ)といいます。
特に精神に関わる災いが起こりやすい凶方位です。
悩みやストレスにより精神的に疲弊し、身体にも影響が出ることがあります。
自分の月命星が回座する方位を「月命殺」(げつめいさつ)といいます。
本命殺ほどの凶作用はありませんが、注意すべき方位です。
本命殺と同様に、身体への災いが起こりやすい凶方位です。
自分の月命星が回座する方位と反対側の方位を「月命的殺」(げつめいてきさつ)といいます。
本命的殺ほどの凶作用はありませんが、注意すべき方位です。
本命的殺と同様に、精神に関わる災いが起こりやすい凶方位です。
子供にのみ影響する凶方位で「小児殺」(しょうにさつ)といい、月盤のみに存在します。
この方位を犯すことで、突発的な病気や事故などの災いが起こります。
八雲院では12歳以下の子供の月盤に小児殺方位を適用しています。
本命星と月命星に共通して相性の良い九星の方位が、最大吉方となります。
九星同士の相性の良し悪しは、五行の考えに基づいて導くことができます。
ただし、最大吉方の方位に上記の凶方位のいずれかが重なった場合は、吉作用は無くなり凶方位が優先されます。
本命星と相性の良い九星の方位が、吉方となります。
最大吉方と同様に凶方位のいずれかが重なった場合は、吉作用が無くなり凶方位が優先されます。
天道(てんどう)は万人にとって吉となる方位です。
「年盤」と「月盤」に存在し、主に月盤の天道が重要視されます。
天道には方位の効果をアップさせる力があり、最大吉方や吉方と天道が同じ方位となった場合は、吉方位の効果が増します。
天道と重なった吉方位を「天道吉方」と言います。
さらに天道は、本命殺や月命殺、的殺などの凶運を抑え込み、吉運へと変える力があります。
本来これらの凶方位は、吉方位としては用いることができませんが、天道が重なった場合は吉方位として利用できます。
ただし、あくまでも凶方位の効果を中和しているだけなので、お砂取り、お水取り、引っ越しなどには利用できません。
その場合は、本来吉方位である方位、可能であれば天道吉方となる方位を活用しましょう。
このように強力な天道ですが、五黄殺、暗剣殺、月破(歳破)の凶方位は抑えることができません。
これら凶方位と天道が重なっている場合は、方位の効果をアップする天道の力が働き、かえって凶運が増してしまいます。
必ず避けるようにしましょう。
以上のように、天道を活用できる方位に注意して用いることで、吉方位のより良い効果を得ることができます。
さらに、月盤の天道は日盤でも活用することができます。
月盤の天道方位と日盤の吉方位が重なった場合、日盤の吉方位が「天道吉方」となり、方位の効果がアップします。
うれしいことに、月盤で天道と五黄殺や暗剣殺が同じ方位であっても、日盤の吉方に用いることができます。
日盤の吉方位と月盤天道の方位を確認し、天道吉方となる方位をぜひ有効に活用ください。
ただし、前述のように凶方位の効果も増幅してしまうので、日盤の五黄殺や暗剣殺と月盤天道が重なった場合は、どのような理由であれ避けるようにしましょう。
また、天道は万人に共通の吉方位ですので、ご家族やご友人と一緒に出かけたり旅行へ行く場合など、集団で行動する際にも活用することができます。
参加者が多いと共通の吉方位が取れない場合がほとんどですが、そのような時は天道方位へ行くことで楽しい時間が過ごせるでしょう。
八雲院では、全ての「月盤」と「日盤」に天道を示しています。
吉方位として用いることができる場合はオレンジの文字色、五黄殺などで吉方位として用いることができない場合はグレーの文字色と、分かりやすく色分けして表示しています。
毎日のお出かけから、吉方位旅行や引っ越しまで、吉効果のアップする天道吉方を活用しましょう!
以下の方位盤を例に、吉凶方位の見方を確認しましょう。
本命的殺 | 暗剣殺 定位対冲 |
最大吉方 天道 |
吉方 |
五黄殺 小児殺 |
|
北 | - |
---|---|
北東 | 五黄殺、小児殺 |
東 | 最大吉方、天道 |
南東 | 本命的殺 |
南 | - |
南西 | 暗剣殺、定位対冲 |
西 | 吉方 |
北西 | 月破、本命殺 |
方位神(ほういじん)とは、年や月ごとに決まった方位に現れる神さまの総称で、方位神の現れる方位に対して吉凶の効果をもたらします。方位神は、それぞれがもつ吉凶の作用によって吉神と凶神に分けられます。
吉神は「天道・天徳・月徳・天徳合・月徳合・生気・月空」、凶神は「五黄殺・暗剣殺・破(歳破・月破)」です。
吉神には吉方位の作用を増幅させる働きがあり、最大吉方や吉方と重なった場合はより良い効果が期待できます。
凶神は凶方位でも説明した通り、万人に共通の凶方位で避けるべき方位です。
しばしば吉神と凶神が同じ方位に現れる場合がありますが、吉神は凶作用を完全に中和することはできません。凶神の現れる方位は原則避けるようにしましょう。
さらに方位神は傾斜法と組み合わせることで、様々な運勢の判断が可能となります。傾斜についてのページで説明しています。
八雲院では最も活用される月盤上での方位神を表示しています。
特に吉神に関しては、五黄殺などの凶神に侵されることなく吉作用が期待できる場合はオレンジの文字色、反対に凶神と同じ方位にあって吉作用が期待できない場合はグレーの文字色と、分かりやすく色分けして表示しています。
サイト内の様々なページで、月盤の表示を切り替えて方位神を確認しましょう。
ここでは、それぞれの方位神の効果について説明します。
天からの福徳を授かり、旅行・結婚・移転など万事に大吉です。災いを抑える力も強く、他の吉神と同じ方位にある場合はさらに効力を増します。
天道と同じく万事に大吉で、災いを軽減し方位の良い作用を引き出します。万物を生み育てる作用があるため、この方位に向かって事を起こすと良い結果が期待できます。
災いを抑え、吉に向かわせる力があります。天道や天徳の表面的な援助と対象的に、裏から・第三者からの援助が期待できます。
天徳と月徳の分神で、一段格は落ちますが同様の効果が得られます。裏の面からの援助が期待できます。
ただし2月、5月、8月、11月には現れません。
天徳と月徳の分神で、一段格は落ちますが同様の効果が得られます。裏の面からの援助が期待できます。
月徳より一段格は落ちますが、同様の効果が得られます。
文字通り生命の気に活力を与え、万物を育て増やす効果が得られます。この方位を意識して生活することで病を遠ざける効果があります。
万事において大凶となる強力な凶方位です。天道のような強力な吉神でも凶作用を抑えることはできないため、五黄殺の現れる方位は侵すべきではありません。
五黄殺と対になる強力な凶方位です。五黄殺は自らの行いの結果が災いとなって現れますが、暗剣殺は意図しないところから災難に見舞われます。
文字通り破れたところから次々と外へこぼれ出てしまうように、努力したことや蓄えたものを失ってしまいます。他の凶神と同様に避けるべき凶方位です。
以下の方位盤を例に、方位神の見方を確認しましょう。
五黄殺 月徳合 |
天道 天徳 |
月徳 | 月破 月空 |
生気 | 暗剣殺 |
北 | 暗剣殺 |
---|---|
北東 | 生気 |
東 | 月徳 |
南東 | - |
南 | 五黄殺、月徳合 |
南西 | 天道、天徳 |
西 | 月破、月空 |
北西 | - |